強力なパワーに対する渇望と、集団性を持って時代に確変を成し遂げようとする、蠍座冥王星世代考察。

蠍座冥王星というのは、蠍座ルーラーが冥王星なので
冥王星が一番パワーを発揮する世代、とされていました。

この世代の人で蠍座を多く持ってる人は
ファイナルディスポジター冥王星とくるので
幾分ドラスティックな性質ではないでしょうか。

冥王星がカリスマ、絶対権力者を示すとなると
天秤座冥王星世代だとあたかも「平和の使者」みたいな人に憧れを感じるかもしれないが、
そこの違いはあると思います。

蠍座冥王星世代の考察をしていきます。

冥王星が強力なエンパワーをもたらす蠍座冥王星世代

冥王星

蠍座と冥王星はほぼ同質な性質なので
余計にその意味が強調される、という意味になるでしょう。

蠍座冥王星世代は冥王星が最大限に力を発揮する世代。

蠍座で言えば生命の育み、魂、強力な力にまつわるサイン。
「命」に関わる事態で例えば健康寿命を長くするような発明、
あるいは死生観にまつわる価値観を大きく変えるような思想が
この世代でありえるかもしれません。

性、命、オカルト、力による支配、宗教、カリスマ。
これらにまつわる極限までの組み換え。

これからやってくる水瓶座冥王星時代ではスクエアになるので
押さえつけられるような感覚もあるかもしれません。

同じ水サインである魚座冥王星時代になって吹き返してきて
この世代で台頭してくる人も出てくるでしょう。

蠍座、もとい冥王星は「0か100か」「底なしの継続力」の性質を示唆します。
ハウスが示した、あるいはアスペクトを形成した惑星においてもたらされる
「底なしの欲求」というのが、この世代の人にはとりわけあるのでないでしょうか。

自分がこれと思うジャンルについては特にそう。
それが会社の仕事であったり、あるいはスピリチュアルな分野だったり、
あるいは社会で権力を握ることであったり。

その類まれな熱中性が、時に肉体や精神の限界を突破するかもしれません。

蠍座冥王星の示す「強力な力」

冥王星

蠍座冥王星世代は「強力な力」を渇望する、と書きました。

その強大さに傾倒するゆえスピリチュアルに傾倒したり
あるいは巨大な権力とかカリスマが対象になるでしょう。

蠍座というのが水サインで実体のないものなので、
それが「権力」もそうだしスピリチュアルのようなエネルギーパワーなど、
といった違いがあるといっても良いでしょう。

強力な力の対象がスピリチュアルだったりあるいは権力だとか宗教だとか、
とかく絶対的カリスマ性を持つ者を信奉する傾向もあるのでは。

「強力な力」というところでは権力やヒエラルキーのトップを目指すこと、
のみならず、魔法のようなエネルギーを用いた
漫画やゲームといった架空世界においても、そのあり方は顕著でないでしょうか?

最近流行の「異世界」とかあるいはドラゴンボール的なところに憧れを持つ感じ。
どんな形であれ、スーパーパワーに憧れるし、スーパーパワーの持ち主に憧れる。

そういう存在に傾倒することもあれば
そういう存在を描きたいと思うこともあるだろうし、
その執着さえ解き放てば自らがそういう存在にもなりうる。

この次の射手座冥王星世代は外の世界、自由意識に傾倒していきます。

その前段の蠍座冥王星は、ある程度自分が興味を持っているジャンルを極めることになると思います。
時に自らの命をかけて。

蠍座が「命」「死生観」にまつわる星座であれば
おそらく生きるか死ぬかという極限の体験を人によってはするのでないでしょうか。
その極度までの体験や死生観が、大きく人格を変容させるでしょう。

この世代の人は、生命にまつわることに触れるのもテーマになるのでないかと思います。

蠍座冥王星時代における出来事

冥王星

蠍座冥王星時代というのはおおよそ1984〜1995年くらいまでのこと。
冥王星にしては11年とあまり長くない期間ですね。

蠍座は命の始まりと終わりを示して支配するサインで
冥王星はこの変革に対して大きな力を発揮します。

この時代にあった特徴的な出来事として
「エイズ」を取り上げるアストロロジャーは多いようです。

ある意味命に関わるテーマであるからこそ、
延命するための治療であるとか、
今まで治らないとされていたガンのような病に対しても対処がなされたり。

日本の平均寿命が伸びて健康的になった、と言われたのも
この時代くらいを境目に言われてきたことかな。

蟹座冥王星世代が力を握ったであろう時代。
蟹座は国家や民族といった蟹座が示す「土地」「民族性」といった価値観での
集合意識の新たな価値観をもたらしたであろう時代でしたが

蠍座冥王星世代は民族性や土地、国家とはまた違った価値観を持った人を結びつけて
そこで「統合」したことによる集団性のパワーで、何かをもたらす世代。
集団化してこれまでの限界を突破して、サインの示す新たな価値観をもたらします。

さて蠍座冥王星時代における11年においての代表的な出来事をピックアップしていきます。

宗教団体における毒ガス事件
蠍座というのは強力な力を示す、と書きました。
これは人の心を統合させようとする「宗教」のことを示すこともあります。
この時期はある宗教団体が「洗脳」をしたり、
宗教団体が世間に害をなすような事態というのが起きた時代でした。
「強大な力」の暴走が人を支配したり、力で締め上げる
そんなマイナスの側面を見せた時期。

カリスマ的な強大エネルギーで人を支配する、組織などの集合意識が強力な力を持つ、
ということがクローズアップされた件。
蠍座冥王星世代が力を握るであろう山羊座、魚座などの時代で再来する可能性もあると言われる。

バブル崩壊
1991年3月ごろに起きたこと。それまで好景気だといっていた日本が
この気を境に毎年のように「不景気」だと言い始めました。
物質的なものに重きを置いていた時期が戦後から続いていました。

地の時代であったことも影響があったでしょう、
ある意味「地」の時代の崩壊でもあり、
人の価値観において「水」の重要性を発芽させた出来事なのかも。
集合意識的に価値観が大きく変わった事例。

ソ連の崩壊
蠍座は水のサインであることから「統合」をする性質を持ちます。
蠍座冥王星ということは「集団化の方法が変わる」ということに対しても
改革がもたらされる、というのも考えられます。

旧ソ連が崩壊してロシア連邦が形成されたのは1991年代。
集団化の方法が変わる、新たな権力の様式、といったものが色濃い事例。

この時期は「崩壊」というのが目立つ。
一時栄華を誇っていたものが一転して転落という破壊と再生。

ここから日本は毎年のように「不景気」と言い始めた。
蠍座というのは集団意識というものであるといってもいいが
集団意識において大きく作用する出来事が多かった。

ジャンプ黄金期と終焉
1985年代前後〜1995年前後くらいまで。
この時期として少年ジャンプの黄金期がありました。

スーパーパワーを持つ主人公を持つ作品のオンパレードだった時代。
「カリスマ」的人気を誇るドラゴンボールがブームになったのを覚えているでしょうか?

ジャンプの黄金期に連載されたバトル漫画は
実体のあるものでの戦いのみならず
蠍座の示すような見えないエネルギー、スーパーパワーを用いた
実体のないものを用いたものが頻繁にありましたし
強大なパワーを持つものこそがカリスマ、という感じの作風、

蠍座の求めるような「強大な力の渇望」というのが分かりやすい漫画がとても多かった時期。
キャラのパワーのインフレというのもこの時期には最盛期だった事項。

総括

蠍座冥王星

冥王星は水のサインである蠍座がルーラー。
水のサインが持っている水の流れそのもの。

水は勢いが無ければとどまるだけで流れないが、
一度流れ出すととめどもなく流れ、そのスピードも凄まじく
多くのものを飲み込んで同化してしまうことでしょう。

価値観が同じような人との繋がりで集団性意識を持って
新たな価値観を今世に提供する、
といったことが蠍座冥王星世代に求められているのでしょう。

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