過去世についての一端を窺わせるドラゴンテイル。過去のカルマを超えた先にあるものは。

形而上学においては「前世(エマネーション)は複数ある」と言われています。

数え切れないくらいの過去世があるということで
もしそれが本当であれば、この肉体を持つ前に
様々な経験をしてきたことになります。

過去世を示すのは「ドラゴンテイル」になります。

過去から散々やってきたこと、そうしたツールを使って
今世やるべきこと「ドラゴンヘッド」を追いかけて
それを手に入れて自らの幸とする、という構図が生まれるのです。

ドラゴンヘッドとドラゴンテイル

ドラゴンヘッド

何度か特集したかもしれませんが
ドラゴンヘッドというのは「未来」を示す「太陽」の通り道と
「過去」を示す「月」の通り道の交点になります。

ドラゴンヘッドの場合はそれが北緯側にある(ノースノードとも言われる)点で、
ドラゴンテイルはその反対側である南緯側(サウスノード)にあります。

元々ドラゴンヘッド、テイルの起源はインド占星術で
ドラゴンヘッドがラフ、ドラゴンテイルがケトゥと言われていました。

ドラゴンヘッドが「掴み取るもの」「獲得する、喰らうための竜の頭」とするなら

ドラゴンテイルは「後ろにある竜尾」。

ドラゴンヘッド、テイルの成り立ちは
インド神話において不死の甘露ソーマという「不老不死」を得られる飲み物を
悪竜が盗み飲みしたことから。

この盗み飲みがたちまちのところ神々である太陽、月の知るところとなり
その罰として悪竜の胴体を頭と尻尾の二つに断ち切ったのです。

ソーマを飲んでいたドラゴンは死ぬことができず
龍頭(ドラゴンヘッド)、龍尾(ドラゴンテイル)
それぞれが別の生き物として生まれ変わった、と言われています。

そうした逸話のためドラゴンヘッドには「飽くなき貪欲さ」
ドラゴンテイルには「こだわりのなさ」「精神性の高さ」
という意味合いがあるそうです。

一説ではドラゴンテイルが最も力を発揮するハウスは12ハウス、
ついで4、5、8ハウスであると言われています。

水サイン定位のハウスになりますね。
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルに共通して言えるのは
「突発性」「異質なもの」というものがあるそうです。

だからそのハウスにおける事柄において
「常軌を逸した何か」が起こりうると言えます。

例えば8ハウスにドラゴンヘッド(テイル)がいれば、
何かとお金の貸し借りにまつわる話が多いかもしれないですよね。

ケーススタディ・蠍座ドラゴンテイル

ドラゴンテイル

以前、私の仲間と前世における議論がありました。
「前世は修験道なるものに関わっていたのでは?」

と指摘されたことがありました。

その人曰く、私が敢行した「断食21日間」というのが並の経験ではなく、
修験道のルーツがある僧侶でなくば成し得ない、という話があったからです。

うーん、そんなクソ真面目な前世があったとはあまり思えないが、
確かに断食21日間とかは「普通」の人間はやりませんね…。

形而上学では「前世やってきたことは、今世もまたやりにきた」と言われています。

ということは今現世で行なっていることは
自然と「過去世のどこかでやっていたこと」
あるいは「それに近しいこと」をやっている、と言えるのかもしれません。

私は2ハウスに蠍座ドラゴンテイルを持っていますが、
過去世においてスピリチュアリティに連なることをやっていたのは、
蠍座ドラゴンテイルから言ってほぼほぼ間違いなかったと言えるのかなと。

蠍座なので公にできないであろう秘匿とされた精神世界にまつわること?
修験道、すなわち密教など様々な宗派を混ぜ物、というところか。

かねてから密教の話は、密教に明るい人からしてもらったので、
前世に密教が絡んでいるのは間違いないと思っています。
そういう意味でも「修験道」説は納得しています。

蠍座というのはこの世界にないもの、目に見えないものを追い求める性質から
スピリチュアリティといった性質であったり、
「誰かと繋がることで自分を変える」性質から
「強力な力を追い求めることで自らの変容を目指す」という性質に連なります。

私の例における断食21日間というのは
健康学的な観点からも、本来なら私にとっては

別にやる必要すらなかったこと。

それでもやり通そうとしたのは、前世レベルからかもしれないが、

蠍座の示す「強力な力」を追い求め
「変容」をやり遂げたいという意思に他ならないから。

2ハウスの示す「物質」でありつつ、断食で物質を抑え込むことで
非物質的なエネルギーの世界を追い求めていた、ということになりますね。

過去世にも何らかの理由で、私は断食を長期で敢行した可能性はあります。

私が現世で行なった時においては、現状を乗り越えたくて仕方がない、
だから超常的なパワーに身を委ね、自分を変えたいと思っていました。

断食21日間を決断した当時の心境は、
会社を辞めて自力で生活していくだけの実力もない、
会社に縛られることを余儀なくされていて、
好きなことに時間を使えるのは土日祝日だけと思っていました。

会社に行かねばならない事実に不貞腐れており、
その自分の力のなさが気に入りませんでした。

無力な自分から「変わり」たかった。大幅に「変わり」たかった。
会社を辞めるほどの実力を身につけられていない
自分の愚かさ、無力さ、弱さが悔しかったのです。

自由になるために、強力な力を得て、自らを大きく変化変容に委ねたいー、そう思い続けて。

蠍座らしく「自分のリソース」が見えていなかったので、
他者から見て私のリソースが潤沢に見えていたとしても、
私には自分のリソースが常に力不足に映っていましたし、
会社を辞められていないものだから、変化変容を感じ取れていなかった。

常に自分を「変容する」ことができるほどの
強い「力」を求め続けていました。

そのことは前世からずっとやり続けていたし、今世でもそれを追求している。

しかしどこかで「自分の力や感覚を信じていく」
牡牛座ドラゴンヘッドというのを求められる、ということでもあります。

私の過去世が修験道だとして。
精神修養なり強力な力を求めたことに変わりないかもしれない。

イカれているように思えるかもしれないが、私には力を求めること、すがることが全てだった。
ーそういった具合に、もしかしたら過去世の経歴と繋がる出来事があるのでないでしょうか。

総括

ドラゴンテイル

形而上学においては「前世してきたことを、今世もやりにきた」と言われています。
その「前世してきたことを、今世もやりにきた」のを示すのがドラゴンテイル。

私たちは普段の生活で一生懸命日常をこなし、またある時に日常の自分を越えようとしているようでいて、
実は「前世でやってきたこと」をやっているだけに過ぎなかった、
ということにも気付かされるでしょう。

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