太陽は「社会での立ち振る舞いの顔」であり、自身の父親の模倣であるということ

日本語でも「親の顔を見てみたい」とはよく言ったもの。
子供というのは親を真似て育つもの。
一番近くにいるのが親であるから。

大人になっても自然と親がしてきたことがあらわれる。
親の真似、影響と言うのを隠しきれないところがあります。

人の行動の9割は「親の模倣」と言われています。
それだけあって親の影響というのは大きいもの。

占星術でもその様相は伺えます。
ここでは太陽と父親、社会の立ち振る舞いについての考察。

社会での立ち振る舞い「太陽」

太陽

「生命の与え主」である「太陽」が示すのは
父性原理であり、その人の「父親」そのものを示します。

また女性であれば太陽は「夫」になり、
「父親」との関係性がそのまま「夫」との関係性にフィードバックされる、と言えるでしょう。

太陽が示すのは「公的立場においての立ち振る舞い」。

ということであれば、一般的に公的立場に出ることが多い
父親のあり方というのが、そのままその子に引き継がれる様な感じ。

会社やビジネスの場などで振る舞っている「自分」というのは
「自分」のアイデンティティである様でいて
実は父親の一部分を切り取った様な振る舞いをしている、とも言えるのです。

「人の行動の9割が親の模倣」ということが適用されるので、
なかなか「自分のアイデンティティで生きる」というところに至らない。

社会での立ち振る舞いというのは、父親の在り方を真似している。
父親を尊敬していようがいまいが、
どこかで父親を真似てしまっているのだ。

30代前後になってサターンリターンが起きることで
ようやく「父親の呪縛」から解かれることになるのです。

そんなわけで「太陽」通りに生きるのはなかなか難しいものがあるのです。

社会の場面においては、
父親の模倣のような振る舞いが、30代になるまでは目立つかと思います。

30代さしかかるあたりで「サターンリターン」があるので
そこで本格的な「親離れ」が進行するからです。

少しずつ、その行動が、自身の親の影響であったことに気づいてゆくでしょう。

ケーススタディ・同じ兄弟でも父親の見え方が異なる

太陽

私の父親の話をしようと思います。
私の父親はプラントエンジニアで、国内や海外で建築の仕事に携わっていました。

私が中学生くらいの時だったかな、海外で出張をしていた時期が一時期あって。

家族旅行しても計画が途中で変わることもしばしばありました。
そんな父親の唐突な心変わりに母も戸惑っていたっけな…。

「自分は会社の上司とかに反発しながら出世していった」
というのを武勇伝のように語っていたのを覚えている。

海外に出張する時の飛行機で、唐突にフライトをずらすアクシデントがあったが
乗る予定だった飛行機が事故ったので、結果として命拾いした逸話もあったりする。

父親の実家に行けば、学生時代に表彰を受けた機会も多く
とても優秀な人物ではあったが、気変わりも激しく、破天荒なエピソードも多く、
時事問題とか何かにつけて反発して文句も多いので
ただただ面倒な父親だと思っていたのを覚えています。

と、ここまで父親のエピソードを述べたが、そのまんま私だったりする。

何かにつけて反発するし、生き方はコロコロ変えるし、
一度言ったものを取り下げようとしたり。

「自分がつまらんと思うことには従属しない」と

会社で居眠りしたってのも、きっとそうなんだろうな…。
風評被害ではあるが「水瓶座」に見られたこともあったな。

ここまでのエピソードが私の「太陽」に連なるところです。

私の場合は0.40度差で太陽と天王星が0度。
エンジニアというだけあってテクノロジーの関わる天王星が示す通り。
常に電気的なものを発していた父親だったのをと覚えています。

太陽と天王星の0度は「常に自由意志をもって、
何かにつけて通念に反発していたい父親の深層心理的な意志」を示すとされています。

そうした父親を見て育ったその子供は
まるで父親の深層心理的なあり方を体現して生きることになるのです。

「人の行動の9割が両親にまつわる」というのは
心理学の世界でよく言われることなのですが
アストロロジーにおいても、それがよく表れていると言えるでしょう。
まさしく天王星が「分離」を示す惑星であるので、いることもあれば、いないこともありました。

優秀な父親に対して恐れや妬みも感じていたが、同時に尊敬もしていたのだと。

私には3歳離れた弟がいますが、彼はそこまで社会通念に対して反発的ではない。
水星0度と木星180度が絡んでいる。

鷹揚な部分が良くも悪くも目立つ感じ。よく言えば寛大、悪く言えば怠惰な。
同じ兄弟姉妹でも父親の別の側面が現れている、と言えるかもしれません。

太陽というのは「社会に見せる顔」という一面もあります。だから会社のような場所で
そうした立ち振る舞いを見せるということです。

総括

太陽

太陽が示すのは自分の父親。
父親の心理的なものが子供のネイタルで表現される。月は母親で、同じことが言える。

父親がどういう人物なのか?子供にどう接してきた父親なのか?

その結果、私たちがどう生きたいのか?
というのが示されるわけですね。

父親の接し方如何で、その人の人生の方向性が決まるという感じ。

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