10惑星における発達年齢期について整理。どこでどの惑星を育てるのか?

惑星の年齢期については何度か特集しましたが
Youtubeなどで発言する用に新たに読み物として起こしました。

10惑星にはそれぞれ発達する年齢期というものがあるので
それについて改めて取り上げていきたいと思います。

年齢期において、惑星は公転周期の早い順番から育っていく

ネイタルチャートにそれぞれ惑星がありますが
月から順繰りに公転周期の早い順番に育っていきます。

月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星、天王星、海王星。

人生の最後が海王星で、死後の世界で冥王星、といった具合。
これまでおとなしかったのに、ある年代になってから
急に活発になった、というのは
年齢期が変わって強調される惑星が変わるから。

例えば15歳くらいまで引っ込み思案でおとなしかったのに
16歳と高校入ってから急に明るくなり始めた、というのは、

水星が水サインに入っていたけども、金星が火サインなので
それが強調されるから、といった具合です。

自分の中にある本来の積極性が、ある年代になってようやく発芽する、ということもあるのです。
逆にある時期に辛いというケースもあります。

水星期に辛いお子様がいらっしゃったケースがありますが
そういった場合は水星のハードアスペクトが強調される感じでしたね。

ある年齢期の惑星を見る時に、一つキーになるかもしれません。

月期

月

年齢域:0〜7歳くらい

生まれてからまずは「月」星座を育てていきます。
月といえば自分の趣味だとか居心地のいいケースを示します。

自分の好き嫌いというのがここで生まれていくのです。

月は自分の母親を示します。
生まれて間もない赤ちゃんは、自分の母親を見て育ちます。

母親が一番近くにいる人物だから。
この月というのは自分の母親を投影したものなのです。
この時期の子供というのは自分の母親を模写したかのような感じ。

日常生活のベースとなるよりどころがこの時期に育まれます。

水星期

水星

年齢域:7〜15歳くらい

物心つくと、子供は一人で話せるようになり、
そしてプチ社会である「学校」という場所に出ます。

プロ社会人になる前の知恵を構築する時期です。

小学校に入ってから中学卒業くらいまでの時期が水星期。
この時期に、知的興味の方向性を育てていきます。

どういったジャンルに興味があるのか?
文系か理系か?歴史か、ファンタジーか、科学か?

など様々なジャンルがありますが、
その基礎を育てていくのです。

月期であれば自分の感情を表現したりある程度わがままが許されましたが
そうした感情は度外視され、いかにして社会でうまく立ち回っていくか、
というのを学ぶのです。

水星期となると親から離れて、右も左も分からないような場所に出る、
自分の感情が全く通用しない、度外視の世界にいく、ということもあって
最近は不登校といった事例も散見されます。

全てではないでしょうが、水星期に苦しい思いをされている方は
水星とハードアスペクトであったり、火星や土星が絡んでいる、の要因が考えられます。

金星期

金星

年齢域:15〜25歳くらい

人生で一番楽しいと思われる時期。

金星というベネフィックになり、
金星という「楽しさ」を追いかける惑星がそうさせます。

時代で言うと高校以上、思春期、アラサー直前くらいまでの年代。
金星は自分の趣味であるとか、楽しさを追いかける方向性、
美意識、愛情の形といったものを示します。

個人における楽しみをここで追求する時期で、
その一環で恋愛であったり、あるいは新たな趣味に打ち込む、
どんな音楽や芸術のジャンルを好むか、と言うのが生まれてくるでしょう。

他者、異性に見られることを意識することもあって
自らの美意識を高めることについても芽生えてきます。

この時期以降でお化粧をする女子も増えてきているのでないでしょうか。

自我において自分の美醜を気にする時期で
ルックスのコンプレックスを生み出しがちな時期であるとも考えます。

「楽しい」が故に、後年になってもいつまでもこの時期の感覚を捨てられず、
楽な方に流れてしまう欠点も存在します。

太陽期

太陽

年齢域:25〜35歳くらい

アラサーと呼ばれる世代になって
ここにきて自分の人生の方向性を気にし始めます。

この時期になってライフステージの様々な変化変容があります。

転職であったり、結婚や出産、独立起業など
様々なライフイベントがありうる時期。

先の金星期で自分の「太陽」を
配偶者に丸投げしてしまう女性も少なからずいる、と言われる時期。

これまで楽しかった、一生懸命やっていれば良かったところを
「太陽」と言う自分の輝きたい方向、使命を考え出すので
「このままでいいのだろうか」とモヤモヤが募る時期。

「華の二十代」と言われる時期が終わりに差し掛かろうと言う時期で
進路に悩み始める段階。

30歳前後で起こると言われている「サターンリターン」。

これまで親が自分の人生のレール(土星)を敷いていたのだけども
ここにきてそこに違和感を感じ始めて、
今度は自分で自分の枠組みを作り替える時期になってきます。

親や目上の人が作ってきたルールに違和感が起きて、変化を余儀なくされる時期。
人によってはうまくいかないことが多いと感じるかもしれない。

土星が入ってきたことによって、新たなルールで生きなければならないので
何かを増やそうとするより、これまでの合わないパターン、
これからの自分に合わないことを「捨てていく」こと、
そして自らの「太陽」を見据えて、そのエネルギーに委ねて生きるのが鍵。

この時期に自分の「太陽」を見ていないと
後の時期に太陽を取り戻さなければいけない辛さが出てきます。

火星期

火星

年齢域:35〜45歳くらい

太陽期で自分の人生の方向性が見えてきて、
この火星期ではその方向性に向けて、
社会に打ち出していく積極性が生まれてきます。

これまでの人生で大人しかったけど、急にこの時期になってから
積極性が生まれてくる人もいるようです。

グループワークであれ会社の業務であれ
何かと周囲を牽引する機会が増えてくるでしょう。

火星というのは自己主張、そして獲得のエネルギー。

誰かを守ったり、自分の身を守るために
イエスオアノーを発揮させたり、火星の力を学びます。

「中年の危機」に見舞われる時期であり、
そこでも火星の力というのを試されてきます。
理不尽なことには「NO」を叩きつけていきましょう。

火星というのは積極性もありつつ、他者に危害を加える暴力にもなりうる、
という扱いの難しさ故にマレフィック(凶星)と古くから言われてきました。

血のような赤さがあり、火星が見えた時は戦争が起きる、と
古くから戦争の気配を読み解くと言われたほど。

この火星期で火星の力のコントロールの仕方を学ばないと
後々歪んだ形で火星のエネルギーが現れるので
この時期でしっかりと正しい火星の力を学ぶのです。

木星期

木星

年齢域:45〜55歳くらい

火星期で社会に対して積極性を打ち出していって、
今度は一転しておおらかな感性を持って
様々なことを受け入れていきます。

これまで自分の手に届く範囲の人しか受け入れなかったのが
心が広くなって、様々なタイプの人を受け入れられるようになったように
いい加減さとも高尚さとも取れる感覚が育っていきます。

受容の心が深まり、社会に対して、自分の可能性を広げていく時期。
木星が示すのは「慈悲」であるため、他者に対して手を差し伸べたり
ボランティア的な活動をしていく、ということが
自らの精神性を高め、また「慈悲」からもたらされる「幸運」

ここにきてようやくネイタルチャートの木星の効力が生かされる、という人も見られる時期。

この時期は50代にさしかかり、
自ら持って生まれた傷の痛みに向き合う「キロンリターン」に差し掛かる時期。
いかに自分を許し、そして相手を許すか。

自らの傷を癒すには、自らを許してあげること。

土星期

土星

年齢域:55〜70歳くらい

木星で「許し」というものを自分や他人にも行って
様々なものを受け入れてきて、肥大化したのを収縮して固めていきます。

この時期は集大成とも言える時期で、
土星というのは自分が社会における達成したいゴールを示します。

ここにきて自分が社会において成し遂げたいことを
実現して固めていく時期になります。

土星は「時間」を支配します。

現世における「時間」のタイムアップが近づいてくるためか
様々なことの限界があることを知ることになるでしょう。

身体的に限界がきたり、あるいはキャリアにおいて
失ってしまうか、あるいは組織の頂点のようなところに立てるか。

自分がどのように生きてきたかの全てを問われる時期とも言えるでしょう。

またこの時期において第二次サターンリターンがやってきます。
ここでもキャリアの見直しであったり、
あるいはライフサイクルにおいて転機になるでしょう。

やはりここでも減らされる作用が考えられるので
いかに削ぎ落としていけるか、いかに無駄なこだわりを捨てていけるか。

土星というのは自分が人生で達成したい、最終ゴールのイメージ。
そのイメージをどこまで具体的にできるか、という集大成シーズンです。

天王星期

天王星

年齢域:70〜85歳くらい

定年以降、社会から離れて、社会から一歩離れた世界から
社会というものを見ていく長老期。

これまで社会の歯車の中にいましたが、会社のような場所から離れることで
ようやくこれまでの常識に対して疑念を抱くようになります。

天王星の示す「自由意志」というのが強くなり、
定年から解放されて自由になり、「人間」でなく
宇宙的な意志、普遍的な観点で物事を見て行動を移すことになります。

それでいて社会の矛盾を切るように、独創性を活かしていきます。

84歳ごろにウラヌスリターンがやってくる時期で、
精神的な確変が起こるであろうことが考えられます。

ここでも地上的な執着を捨てること、より宇宙的な観点で俯瞰してみることが大事。

海王星期

海王星

年齢域:85〜人生の終焉まで

海王星という、個人の力を超えた集団的心理エネルギーが発達する時期。
現実と理想の境界線を溶かすので
現実世界にいながら、どこか遠くの次元にいるかのような感じ。

終活、人生の終焉を迎えるまでの引退、隠遁期。
生きることへの執着というよりも、
孤独になってこれまでの人生を振り返ったり、
自分の夢を次代へ引き継いで行ったり、
来世にどうなるか想いを馳せるような時期。

中にはきんさんぎんさんのように第三次サターンリターンを乗り越えて
再度ブレイクを果たす人もいるかもしれません。

登山家の三浦さんのように、なおも高い夢を見続ける姿を見せる人も。

冥王星期

冥王星

年齢域:死後の世界

冥王星という根源から来る集合意識のエネルギー、
深いレベルで集団をコントロールする、
極限までの努力でリミッターを外して物事の成功を導く強力なエネルギーを育てる時期。

年齢域が死後の世界とあるので、現世にいる限りは
ほとんど縁がないも同然な冥王星。
死後の世界では物質世界のように肉体がないことで
ありとあらゆることに対して極限までのエネルギーを落とし込んでいく。

私たちの住む地球へは、太陽系の最果ての冥王星から
銀河系外の影響を持ち込んでくるように、
冥王星は太陽系の外の世界と太陽系の玄関口の役割を果たします。

このように、集合意識に働きかける全ての影響は冥王星からやってきます。

海王星のところで漠然ながらそのイメージが広がり、天王星が実際の動きをする。
動きの規制において土星で枠組みが設けられ、木星がその枠で広げ、
という具合にどんどん公転周期の短い惑星に降りていって
最後は私たちのいる地球に降りてきます。

そして私たちが成長して、それを宇宙、集合意識に対して投げかけていきます。
その投げる流れがこの年齢域を順繰り沿っていく感じで、
最後の冥王星で新たな集合意識に掛け替えようとする。

私たちは年齢域の中で成長して宇宙に返します。

自分がやっていることが趣味・習慣(月)になり、
知識を得たり対話する(水星)で楽しかった(金星)、
という感じで来た時とは逆方向に返していきます。

上の如く下も然りですが、集合意識を作るのは下から上に流れるエネルギー。

占星術においては上から下、下から上と相互作用があるという考え方があります。
これまでやってきたことを宇宙に帰して、集合意識に影響を与えるイメージでしょうか。

そして、カルマを来世に引き継ぎしていくイメージ。

総括

年齢期

月、水星期が水だったのでおとなしかったが
金星期が火になったところで、積極性が出た太陽期が火で次が火星期で風、
というところでネットワークを作る
そこまで移行に支障なく、火の勢いを持ち越す。

火星が天秤座だと空気を読みながらやるので一歩引いてしまうが
それが悪いわけでなく、天秤にかけて良いものを取っていく。

情熱の矛先は天秤にかけて良いものを選ぶこと。公平感、正義感を持って対応する。
攻撃方法に天秤を使っていく。秤にかけて。

天秤座の火星は「自分がこうしたい」という思いがあるが
誰かに流されて迷う傾向がある、迷いやすいから
自分はそうしたいが、それに対しての意見を聞いていく、という感じがいい。
といった具合に年齢期においては、自分がネイタルで持っている惑星を育てていくのです。

もし興味が見つからないなら?
その惑星期の時に何をしていた?何に興味を湧いていた?

と掘り下げていくと良いかもしれないですね。

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