あるクライアントさんのデータを調べていくうちに、
その方のトランジット土星が10ハウスに滞在していることがわかりました。
土星がASCの部屋に入ってきた時期が辛いように
土星がMCの部屋に入る時期もまた辛いのでないかと思います。
ということでトランジット土星が10ハウス、MCに来た時を考察します。
もくじ
MCという社会的人格

MCは社会に出るにおいてどんな仕事であれそこでもたらす使命、演じる顔があるということ。
そこに土星が入ってくるということは
社会における公的な顔を再構築を余儀なくされうること。
10ハウス土星なのでその意味がパワフルになってきます。
単純に言えばネイタル土星が9ハウスであれば
トランジット土星が10ハウスにくるのが一番早い計算になりますね。
土星が来る限りはそのハウスが示す場面においての
自分自身の顔、基盤を差し替えられてしまう。
12ハウスにトランジット土星がいると隠れることができない、引き摺り出される羽目になる。
私にとっては12ハウストランジットにきたときは
社会常識というものを叩き込まれた期間だったように思えます。
10ハウスにトランジット土星がきた時

私の経験談で10ハウスにトランジット土星がきたのは
私の場合は大学受験をしていた高校3年時でした。
これまで一応の中が良かった同級生も距離感をとることになり
人間関係には独特な冷徹さができてしまい、なんとも言えない辛さがありました。
受験勉強なんてやりたくもないが、
かと言って将来のことを考えないとダメな時期で
将来どうしていくべきかって、将来の進路を考えながらとナーバスになっていました。
10ハウスにいた2、3年は高校受験と大学1、2年の時。
大学時代は高校時代と全く勝手が違って、サークルには所属したものの
先輩に厳しくしごかれ萎縮してしまって。
土星の働きのように自分の気持ちをひたすら制限するような、
社会の場に出るにおいて無難な人格が形成されていきました。
私が持っていた快活さが損なわれ、シビアな人格が形成され。
同級生との付き合いも悉く切り捨て、受験にだけ集中して。
土星の「義務」を通してやらねばならないことに集中させられたのが、
私にとって受験シーズンと大学入って初期の頃でした。
私が大学生活で楽しかったのは最後の大学4年の時だけだったんじゃないか。
大学時代は「人生の夏休み」というが、全然楽しめなかった。
土星が束縛と目上の人を指すのであれば、これがアルバイトをどこかでやっていても
決して変わらなかったでしょう。
どこに行っても束縛をかけてくる年長者の存在はいるわけだから。
ここから外向けの人格が形成された時期。業務用の人格が。
MCなので社会的人格の形成シーズンと言えるのでないかと。
総括

土星は暗さと重さを押し付けてくる天体。そこの影響から逃れることはできない。
土星の暗闇のせいで光を見出せないことはままあります。
暗闇のせいで行き当たりばったりの手探り状態。
どうすればこのMC土星期を切り抜けられるか?
いやどうやっても避けては通れないだろう。
強いて言えば自分の中にある光を見出すこと。
そこで光を照らすことでようやく土星の重みにも慣れるということ。
土星はメンテナンスの天体と言われるので、その人の人生の軌道修正を図るもの。
この暗闇の中で光を見出すことでようやく光の道が見えてくるでしょう。