占星術でいう「バーテックス」についてまとめました。
バーテックスは子午線が西で黄道線と交差するポイントのこと。
北極と南極を結ぶ経線に加え、太陽の通り道が交差したポイント、といえば良いでしょうか。
今回は「宿命」の感受点と言われるバーテックスについてピックアップします。
もくじ
バーテックス、アンチバーテックス
バーテックスが子午線と太陽の通り道「黄道」の交点で
これが西側にある点とするならば
バーテックスの反対側の東の点はアンチバーテックスと呼ばれています。
これは他の現実への扉を開く意識のポイント、つまり広義的には「宿命」と呼ばれるものを指します。
バースチャートにおいては活動することなく、それが覚醒する適切な時期が来るまで
12星座や惑星のエネルギーに反応しない可能性もある、とされており
バーテックスが目覚めると平凡な生活を超えた悟りのプロセスまで導くとされています。
それは星座と惑星が存在するハウスの性質、
そしてアスペクトをとっている惑星にとっての深い理解を与えるでしょう。
バーテックスというのは、要するに西側にあるので
DSC側のある4〜9ハウスにあるのが基本線です。
1〜3、10〜12ハウスという左側のハウスがアンチバーテックスが存在します。
バーテックスが「いずれたどり着くべき宿命」
アンチバーテックスが「そこにたどり着くために立ち向かう宿命」
という感じでしょうか。
何れにせよ「他者に求められる」という点ではあります。
バーテックスが示すハウスが、いずれやるべき宿命を演じる場所を示す部屋。
サインが自らの人生の扉を開く人の特徴を示します。
乙女座バーテックスであれば乙女座サインの強い人、
もしくは水星が強い人との出会いが自らを押し上げます。
バーテックスのケーススタディ
いくつかケーススタディ的なものを。
ホロスコープは割愛します。
ケーススタディ1:バラク・オバマ氏
乙女座バーテックスで7ハウス。
6ハウス太陽で、他者から求められる役割で自らを活かす、
それが将来の道であるということが見えます。
7ハウスに火星、冥王星、天王星とハウスオーバーしています。
7ハウスは結婚のハウスですが、これは契約とかあるいは外交、
といった意味合いで自らの性格を彩るところになります。
大統領というのは外交を行う職業の中でも最たるもの。
外交において社会に求められた役割を果たす、
というところでしょうか。
ケーススタディ2:USハリウッドスター
アーノルド・シュワルツェネッガー氏のバーテックスは
5ハウス射手座バーテックス。
ということは海外への希求があったり、
あるいは射手座、木星の強い人との邂逅で
エンタメの世界への扉が開かれる、という示唆になるでしょうか。
シュワルツェネッガー氏は元々オーストリア出身で、
後年にアメリカに赴いたことを考えると
射手座バーテックスというのも頷けるところ。
アンジェリーナ・ジョリー氏はロス出身のハリウッドスター。
彼女のバーテックスは5ハウス蠍座バーテックス。
蠍座や冥王星の強い人との関わりでエンタメの世界への道がひらけた、
ということになるでしょう。
または子育てにおいてもそうしたところが活性化した可能性がある。
数は少ないが深く繋がった人との関わりで開かれます。
ケーススタディ3:フローレンス・ナイチンゲール
「クリミアの天使」と言われたフローレンス・ナイチンゲール。
彼女のバーテックスは6ハウス魚座。
魚座ということで「癒し」「医療」と言った分野にまつわること、
魚座や海王星の強い人との関わりが示唆されます。
6ハウスなので「健康」にまつわるジャンル、
ということで医療業界との関わりが強いと言えるでしょう。
7ハウスにある土星(政府の高官といったしきたりを守る人)
キロン(医療従事者)、冥王星(絶対権力者、軍事関係者)
との関わりがある感じも見えます。
魚座という性質で言えばスピリチュアルにまつわるところでもあります。
最近は医療従事者でもヒーラー業をやられている方も少なくなく。
「水」優位の医療やスピリチュアル職は親和性があるのが伺えます。
総括
バーテックスは黄道と子午線の交点。
進むべき未来を示す「太陽」と、絶対に存在しうる北極と南極を繋ぐ子午線、
それらの性質を持つ2つの線のの交点が「宿命」と言われる所以でしょう。
普段は眠ったままかもしれませんが、
然るべき行動をした時に巡り会えるのが
バーテックスが示したハウスの場所であったり、
あるいはサインが示す人物なのでしょう。