「ドラコニックチャートで運命の人を読む」的なところの検証をしています。
ドラコニックチャートというのはドラゴンヘッドを春分点としたチャート。
魂の目的が描かれるところで、これが運命が定めた相手との関わりを示すこともある、
とされています。
「運命」というのは何においても気になるテーマなので
これにおいて「運命の人」度合いを測ることにしました。
もくじ
魂レベルの願望、目的を示すドラコニックチャート

ドラコニックチャートというのは冒頭に記したように
ドラゴンヘッドを牡羊座0度に合わせて
他の感受点の度数やハウスをずらしていくチャートです。
太陽と月の昇交点、すなわち過去と未来が混じり合う運命的なポイント。
過去世や現世における目的を理解しているということ。
このことにおいて魂、霊的においての自分自身を示すとされています。
ネイタルが現世におけるパーソナリティ、
ドラコニックが魂のアーキタイプともいうべきでしょうか。
ドラコニック同士のシナストリーは魂レベルの結びつき、
宿命的な結びつきが探れるー
という風にも言われています。
ドラコニックを出すことで、7ハウスカスプルーラーや7ハウスがどうなっているか、
というところで魂レベルで求める人物像が伺えます。
ドラコニックチャート上で金星ー火星のアスペクト、
7ハウスルーラーの位置や状態も理想のパートナー像、
またそこでの関わり方も伺えるとされます。
シナストリーでの比較パターン
ここでは3つのパターンで考えます。
①自分のネイタル(N)と相手のドラコニック(D)
相手の魂の性質、目的(D)が自分の現実の人格(N)にどう関わるか?
例:相手のD金星ー自分のN太陽0度→魂レベルで相手に愛されていることになる。
②相手のNと自分のD
①と双方向で比較して、お互いがどれだけ魂レベルで関わるかを伺います。
自分の魂が、相手に対してどれだけ影響を与えるか?
③お互いのD
肉体レベルを超えた次元でどう繋がっているかを探ります。
N同士の関係性が弱くても「魂同士が深く結ばれている」という見方ができます。
ここではD太陽・月・金星・火星・ドラゴンヘッドと相手のドラコニック感受点を伺います。
シナストリーにおいて0度は強烈な繋がりを示します。
月同士、月ー金星、月ー火星、月ー土星なども重要とされます。
ただしここは補足的に見ておくのが良さそうです。
これらを見ることで、今関わっている相手との魂レベルの関係性を見たり、
というところが伺える感じですね。
普通のネイタル同士のシナストリーで見た後、ドラコニックでチェックすることで
魂レベルでのコネクションかどうかが伺える、という感じですね。
ケーススタディ
ジョン・レノンとオノ・ヨーコで検証。
ぱっと見ですが、ラブロマンスという関係性でないというのが伺えます。
①NジョンーDヨーコ

・Nジョン太陽ーDヨーコ木星が3.23度差で0度。(6ハウス)
→ ジョンの「自己表現や人生の方向性」が、ヨーコの魂的な「社会的拡張性・慈悲力」と結びつく。
ややオーブ広くて緩めであるものの、恩恵や支援的な関係性が見える感じ。
・NジョンベスターDヨーコ冥王星が1.10度差で0度。
→ ジョンの「献身性」が、ヨーコの魂的な「徹底変容の意識」と繋がりが深い感じ。
共同作業的なコミットメント、強制力のある繋がり方。
・NジョンキロンーDヨーコMCが1.02度差で0度。
→ジョンの「決して癒えることの無い傷」が、ヨーコの魂的な「社会的使命」に直結。苦悩を通じて社会的表現をサポートする役割が浮上。
・Nジョン木星ーDヨーコ天王星が1.57度差で0度。
→拡大と革命の組み合わせで、社会的に何かを突き破る二人のコンビだというのがわかる。
・NジョンパートオブフォーチュンーDヨーコ月が0.42度差で0度。
→ジョンの幸福や成功ポイントが、ヨーコの魂的な「感情・無意識」と直結。魂が持つプライベートな部分での運命的共鳴。
②NヨーコーDジョン

・Nヨーコ冥王星ーDジョン月が0.54度差で0度。
→ヨーコの強烈な意志・変容力が、ジョンの魂の感情体に影響。感情的支配 or 魂レベルでの変化の促進。
・NヨーコアストレアーDジョンMCが0.05度差で0度。
→アストレア=正義・真理を追求する天体。ヨーコの「正義感・真理」がジョンの魂の社会的使命と完全合致。共に世の中に何かを提示しに来た感。
・NヨーコエリスーDジョン太陽が3.11度差で0度。
・Nヨーコ木星ーDジョンエリスが2.41度差で0度。
・NヨーコジュノーーDジョン木星・土星がおよそ3.10度差で0度。
→ドラコニックの示す魂的な「成長・制限(木星・土星)」に対し、ヨーコが「関係性契約(ジュノー)」として影響。学びのあるパートナー関係。
③DジョンーDヨーコ

・Dジョン火星ーDヨーコ太陽が0.04度差で0度。
→魂レベルでの情熱性・目的主導の連携が強烈。火星と太陽の0度は、目的と行動の一致。運命的な共同作業者。
・DジョンパラスーDヨーコ水星が2.59度差で0度。
・Dジョン水星ーDヨーコエリスが3.17度差で0度。
・DジョンパートオブフォーチュンーDヨーコベスタが2.11度差で0度。
・DジョンキロンーNヨーコパートオブフォーチュンが0.35度差で0度。
→ジョンの魂の傷(癒し)が、ヨーコの現実的成功ポイントと合致。
ジョンの苦しみがヨーコの物的幸福にリンクしていた可能性も。
・DジョンリリスーNヨーコ海王星が0度。
→リリスの示す魂の闇と幻想の0度。お互いに理解不能な霊的・感情的な部分が交錯するという複雑な影の側面。
一時期ジョンとヨーコは別居していたというが。
ここで女性における太陽、男性における月という組み合わせで
いくつか強烈なものが出たので考察をします。
男性の月と女性のDもしくはN天体の組み合わせ
・月は感受性、日常生活、養われる側の意。そこに相手の太陽や火星、冥王星が刺さると
男性側に「内的な目覚め」「創造的衝動」を与えることも。
・ジョンの場合はDヨーコ月ーNジョンPOF0度という「魂の安心感がジョンの幸福点に刺さる」
という癒しと想像の連携が伺える?
女性の太陽と男性のDもしくはN天体の組み合わせ(特に火星や木星)
・太陽は生きる目的や意志、アイデンティティ。そこに火星が刺さると「活力の強化」、木星が刺さると「拡張・成長」。
・Dジョン火星ーDヨーコ太陽0度という強力な魂レベルで目的に刺さる行動力が噛み合う組み合わせは
創造的エネルギーが非常に強化される組み合わせと言える。
月・冥王星、木星・天王星、火星・太陽などの大惑星0度が非常に多く見られること、
POFもいくつか0度になっていること、
Dチャートという魂レベルの生き方が現実の人格(Nチャート)に刺さっている、
というところから偶然とは言い切れないカルマ的関係性だったのじゃないかなって。
ジョンとヨーコに関して言えば「ラブロマンスを伴う関係」というよりは
「お互いの魂の課題を解決するために出会った相棒が結婚した」
「時に苦楽を共にする」
っていうところなんじゃないでしょうか。
さらに踏み込むと
ソーラーファイヤーにはよりタイトなアスペクトがピックアップされるところがあります。
チャートにシナストリー一覧が出ていますが、0度前後のタイトなやつが出ていたので
いくつか気になるのを抜粋します。
多分コンジャンクションが一番影響としては強いと思いますが
これらも相性を測る上では大事と思ったので。
①NジョンーDヨーコ
・N金星ーD月120度(0.06度差)
これは感情と愛情が調和している極めて良いアスペクト。
「心地よさ」「愛しやすさ」「受容」がとてもスムーズに活かせる配置。
特にドラコニックの月なので、ヨーコの魂の感情がジョンの愛の表現に自然に寄り添っている、と言える形。
・N木星ーD冥王星90度(0.08度差)
・NセレナーDキロン0度(0.05度差)
セレス=育む力、キロン=傷・癒し。
ジョンが養育的・母性的な優しさで、ヨーコの魂の傷に寄り添う構図。
過去のトラウマや心の痛みに対して、育み・慰めを提供した関係。
・NジュノーーDキロン60度(0.09度差)
・NMCーD火星90度(0.11度差)
ジョンの社会的ポジション(MC)にヨーコの魂の行動力(火星)が挑む形。
緊張はあるが、ヨーコの魂がジョンの社会的立場に大きな影響を及ぼした可能性があると言えるでしょう。
事実として、ジョンの活動スタンスや社会的発言はヨーコとの関係後に劇的に変わっています。
②NヨーコーDジョン
N冥王星ーD火星120度(0.00度差)
これは「力を与える関係」の極致。
ヨーコの現実の変容力と、ジョンの魂の行動力が完全に調和。
精神的にも性的にも非常に深い結びつきを示唆する強力なシグナル。
N火星ーD海王星180度(0.07度差)
N天王星ーDセレス0度(0.07度差)
養育・癒しのセレスに、革新と逸脱の天王星が重なる。
従来の枠を越えた母性・支援のスタイルがヨーコにあり、それがジョンの魂に影響。
非伝統的で型破りな「支え方」「つながり方」を取ったことが表れている。
NリリスーDリリス120度(0.10度差)
双方の「抑圧された本能や影」が調和。
闇を共有し、むしろそれを通じて理解し合える間柄。これはロマンチックではなく深層心理の一致。
③DジョンーDヨーコ
DパラスーD木星120度(0.01度差)
DMCーDベスタ180度(0.01度差)
D太陽ーDパートオブフォーチュン90度(0.01度差)
魂の目的(太陽)と魂的幸福ポイントが緊張関係。
出会いによって魂の幸福と目的が一致しきれない葛藤があったかもしれない。
それでも刺激的な化学反応を起こすアスペクト。葛藤がなくば作れなかったものがある、という解釈。
D水星ーDドラゴンヘッド0度(0.05度差)
魂レベルでの「言語・思想の役割が運命的に重要」であることを示唆。
ジョンの魂は、言葉(メッセージ、歌詞など)を通じて魂の結びつきを果たす。
ドラゴンヘッドは進化の方向性なので、出会いによって言葉や思想が高次元に導かれた可能性。
DセレナーD太陽60度(0.07度差)
DセレスーD月120度(0.10度差)
癒し・母性・心の調和が魂の次元で穏やかに機能。
魂的な安心感、心の避難所を作り合っていた。
特にドラコニック火星 × 太陽の0度(Dジョン → Dヨーコ)や
POF絡みの多さは、偶然ではなく「何かを成し遂げるべくして出会った」関係を感じました。
現実には賛否両論あるパートナーシップでしたが
魂レベルでは激しく惹かれ合い、互いを進化させたのは間違いなさそう。
総括

こうしてみると金星とか絡んでも「申し訳程度」にしか感じませんでした。
そのためドラマであるようなラブロマンス的な関係でなく、
お互いの魂レベルの目的、社会的ミッションの達成、
そのために必要な変容をもたらす関係性だったと言えるでしょう。
おそらく「結果として」この二人は法的な意味での夫婦として成立したのだと思います。
社会的な目的が合致していて刺さるわけだから。
ぱっと見だと男性が月(男性にとっての妻)、女性が太陽(女性にとっての夫)に何か刺さると
クリエイションが起きるのでないかという感じもしますね。
実際に「運命の人」かどうかは別として。
「運命の人」という定義の難しさを改めて感じさせたと言えます。