6ハウスという「誰かの期待に応える」ハウス。自らを輝かせるのに相応しい場所は?

「自己調整」のハウスと呼ばれる6ハウス。

4ハウスで抱いた集団としての思想、5ハウスで育てた願望を持って
6ハウスの社会に入り、要望に応えていく、というフェーズです。

アストロロジーにおいては右半球のハウスで
職能を示すハウスであり、同時にシャドウを持ちやすいハウス。
従事者のハウスと言われることもあり
そのために「自分が見えにくい」ハウスでもあります。

そもそもの6ハウスとしての性質

宇宙

今まで見てきた中で、6ハウスが過剰に配置されていて
6ハウスオーバーロードな方をいくつか見てきました。

保育士のように健康意識が高く、健康にまつわる事業をされている方もいましたし
漫画家のように「編集の人や読み手」の期待に応える形の人もいます。

ホロスコープにおいてハウスの左側が「自分で制御できる領域」に対して
右側が「自分ではどうにもならない領域」を指します。

7ハウスの「自分以外の他人」とかは自分ではコントロールできないわけだから。
いわゆる会社のような領域で、与えられた仕事を通して
自分の「水星」の知識や「金星」の興味、愛を磨いていく、というようなイメージです。

組織体のように用意された世界があって、その世界で輝くこと。
そしてそこで社会貢献をしていくことを良しとする。

アスペクト次第では、あてがわれた世界での管理者になることもできるでしょう。
12ハウスでは見返りも何も求めない、対象も具体的でない
「自己犠牲」を伴った「奉仕」なれば

6ハウスはさしずめ、すでにある世界で自分ができることで社会貢献をし対価を得る、
というところでしょうか。

その人の特質を見るにあたって職能は6ハウスを見ることもあるわけですし。
人生のフェーズにおいても、自分の自己実現のために
必要な職能を行使して、その対価を得るというフェーズが
1ハウスから始まった6ハウスで行うことなわけです。

「自分自身」が見えにくい6ハウス

シャドウ

6ハウスがオーバーしていると
中々主張的で無いケースが少なく無いかも知れません。

与えられた持ち場で最大限のエネルギーを発揮する。
人それぞれ長短あるので、それを理解して活かしていけば良いことですが。

さて6ハウスは右半球なので
自分の問題と捉えにくい面もあります。
他者を通して、あるいは職場を通して自分の闇と向かい合うことになる。

加えて柔軟ハウス(3、6、9、12)は臨機応変に対応するハウス、
主体的なハウスでないことから、自分ごとと捉えにくい。

特に6と12にはその難しさがあると言います。
いわゆる「社畜」として身を落としてしまった方の一例があるので紹介します。

会社で誰もやりたがらない特異な案件がある。
兄弟姉妹がいれば、誰かは年老いた親の面倒を見なくてはならない。

イベントを回してくれるスタッフが欲しい。
そんな感じで「誰かがやらねばならないこと」を

学校、会社や家庭で長年やってきて、
そうした生き方に違和感を感じる余地がなかった。

「社会を回すのが自分である」というのが当然、
という意識が長年の人生において身についてしまった。

その延長線上で、会社を辞めて独立したものの
イベントを回すスタッフとしてイベントを回すために
自ら率先してスタッフとして機能することになったり。
あるいは年老いた両親の面倒を見ることになって。
ん?これは会社を辞めても変わらないのでは?

アデプトのように「自分の人生で間違った選択に気づく」ものになってしまうと
よりその人生に違和感をもたらす。

「誰かの期待に応えられる自分でなければならない」
それが間違ってるのはわかっている、
だけども長年染みついた生き方から離れるのは困難。

今でもイベントの運営やっているように、
6ハウスの示す「職場」とかに投げ打つことが多いから
自分の軸がどこかにいってしまったのかもしれない。

「誰かがやらなくてはならないこと」を、昔からやらなければならなかった。

これまでもずっとやってきたし、これからもそれは変わらない、
そのことで誰かの期待に応えてきた。
それゆえに個人的な願望というものが置き去りになってしまった。
自分軸がどこにあるのかというのが、全体を通してテーマとなってくる可能性もあります。

6ハウスのシャドウに立ち向かうために

6ハウス

「誰かの期待に応える自分」が間違いだということに
気づいた時にどうすればこの状況を打開できるか?

おそらく対抗の12ハウスの示すことをやる必要があるのかも。
例えば「内省」。

12ハウスになると、これまで身につけてきた中で
必要なものだけ残して、それ以外は終わらせる、そのために「内省」に入ります。

「早く早く」と急かしたところで逆効果で、
内省が済んでいないところで、それやられると逆効果。

もし迷いが生じたというのならば
自分の中で相応しくない生き方にケジメをつける時、なのかも知れません。

そして奉仕のむき先を「誰かの期待に応える」でなく
自らの善意で、宇宙全体に対して、と言えば良いでしょうか。

「自分がいないと回らない」と陥ってきたことが間違い、
というのは、右回りになっていくうちに剥がれてきたけども
不安になると、あれやこれや手をつけてしまって
あらぬ方向にお金というエネルギーが散ることもある。

次のサイクルのために、ここまでのサイクルで獲得した必要なものだけを残して
いらぬものは捨てて、一度身軽になる必要がある。

6ハウスのオーバーロードだとどうしても
会社のように与えられた立場を通して体得したものが、あまりにも多いのです。

総括

6ハウス

6ハウスが職能を示すとなると、オーバーロードだと
なまじ色んなことができる人であることになります。

そのことで色んなところの蛇口を開けすぎたのかも。
中間点を見つけるのが大事ですが、その匙加減は当人にしかわからない。
開けすぎた蛇口を止めねばならない。

多芸多才で色んなことができるゆえに
着地点が見えない、と言って悩む人は多いと思うんですね、きっとこれからも。
中間点を見つけた人が、そうした多芸多才さに悩む人の「光」になれるでしょう。

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