アストロロジーにおいてアイデンティティを形成する10の天体がいますが
今回はトリックスターとなる「水星」を取り上げていきます。
水星というトリックスター、扱いを誤るとトラブルも引き起こす、
必要ではあるが扱いにも困る存在。
私たちの日常生活に「割とどこにでもいる」のが水星。
ですから水星とはうまく付き合っていかねばなりません。
もくじ
水星という「トリックスター」

水星が示すものは勉強、知識、コミュニケーションといったことを示します。
水星は知性やコミュニケーションの形のほかにも
電話やパソコンなどの機器であったり
情報流通や電車や飛行機といった交通手段をも司ります。
これだけ書いても、結構多様な顔を持つのがわかりますね。
ギリシャ神話では使者・伝令の神として知られる「ヘルメス」
ローマ神話においては盗賊や商人の守護神として知られる
メルクリウス(マーキュリー)と同一視されます。
扱いに困るトリックスターということで、
いい情報を教えてくれる「天使」にもなりえれば
トラブルを持ってくる「悪魔」にもなり得るということ。
水星というのは何があるかわからない「びっくり箱」のような存在です。
水星は私たちの生活になくてはならない存在。
コミュニケーションがなくては生きていけないし
交通手段や通信手段がなければ不便極まりありません。
「水星なくしては私たちは生活できない」とも言えるでしょう。
水星がもたらす「負」の側面

水星においては時折混乱をもたらすこともあります。
便利ではあるのですが、扱いを誤るとトラブルすら引き起こすでしょう。
生活必需品でありながら同時に扱いに困るような側面もあります。
一つの星座に3週間前後滞在しますが、
自分の太陽、月、アセンダントのところに近づくとそれが顕著になり得ます。
トランジット水星でくると顕になることでしょう。
いい情報を持って来ることもあれば
トラブルを運んでくる、撹乱してくることもあるので、
土星の下位互換的な顔も見せてきます。
また水星が「情報」を司ることから、
水星の上位互換的存在が「天王星」と言われる所以でもあります。
水星という「知性」「情報」と支配、象徴するものがやたらと多いことが示しますように
水星が支配していないものがない、といってもいいくらいです。
普段のニュースが飛び交うのも水星的要素といえますし、
交通渋滞においても水星的要素があると言えます。
時期感においても「忙しい」時期を演出するのが水星の役割でもある。
「水星逆行」という事象があるように
情報の錯綜であったり交通渋滞を引き起こしたり
はた迷惑で乗り切るのに踏ん張りどころな時期があるというのは
占星術界では知られている有名どころですね。
「これまでの選択は正しかったか」決め事を見直したり、
あるいは過去の振り返りには良いでしょう。
総括

水星という「交通手段」「情報」という目に見えるものであり
かといってネットがつながりにくいだとか、
そんなつかみどころのないトラブルを投げつけてきたり
ものすごいスピードで私たちを弄ぶこともあります。
日常の品物や事象が「水星」ばかり。
ゆえに私たちの生活の中では水星に支配されたものが多いですので
普段の私たちの生活において、いかに「水星とうまく付き合う」、
このことが求められているといってもいいでしょう。