蟹座、獅子座以外のサインというのはルーラーが共通しているサインがあります。
ルーラーが共通しているサイン同士の相性の
今回は牡牛座と天秤座。同じ金星同士になります。
個人の領域、社会の領域と活動スタンスが異なりますが
どういった関係性なのかを考察。
もくじ
牡牛座と天秤座の共通項

この組み合わせですが、クインカンクス(150度)なので
分かりあうのに時間はかかる、一般的には相当努力を積まねば理解できない関係性です。
個人主義的な牡牛座と協調性第一に動く天秤座はスルーしてそうな感もある。
これらの太陽を持つ人の関わりをあまり見ないような。
が、なんだかんだで美意識は高いので関わりもありそうですね。
個人的にこの組み合わせの人が関わったのをあまり見たことない。
感覚的な美と観念的な美が噛み合わないことがあるが、
土台には同じ美意識があり、互いに「美しいものへの嗅覚」を共有できそうではありますね。
この2つのサインですが、愛と平和の象徴たる「金星」をルーラーとしています。
金星は古代ローマで「ヴィーナス」、ギリシャでは「アフロディーテ」とされ、
戦争神マルス(火星)と対になる存在です。
この金星をルーラーとする牡牛座、天秤座においては
「調和・美・平穏」を作り出す役目があることから
美的感覚や平和への希求はある種の共通認識として考えられます。
そしてどちらのサインも「火星」が苦手という共通項があります。
好戦的でなく、牡牛座は現状維持が仕事で外に打ち出していくのが好きでなく急な変化やリスクが嫌、
天秤座は周りと協調するのが仕事で自分を打ち出す、直接対決、自己主張の過剰を不得手とします。
どちらも金星の「平和」をもたらす機能から言って、良く見れば平和主義者。
競争ごとを不得手としており、好戦的で攻撃的な言動を忌避する傾向を見せます。
火星的な「奪い取る」「突破する」行動原理に本能的な抵抗を持つ感じ。
「金星を主星に持つがゆえに火星的要素を苦手とする」
「平和主義」「美意識への一貫した志向」
といった共通認識はあるんじゃないでしょうか。
そのやり方は異なるものの、平和主義的な思想は根底にあると言えるでしょう。
牡牛座について

サイン番号:2(調和)
エレメント:地
区分:不動宮
タロット:3女帝、5法皇
ルーラー(最も相性が良い):金星
エクザルテーション(相性が良い):月
フォール(相性が悪い):天王星
デトリメント(最も相性が悪い):火星、冥王星
不変不動を好む地のサインの牡牛座の金星は「観賞用」にも使われるところ。
目の前に美しい食べ物があれば、食べるために使う、
鑑賞のために使う、どちらもやる感じ。
経済にまつわるサインであることからも、美的表現には経済観念も関わってくるところ
(自分の給料に割の合わないものは買わない、など)。
牡牛座は五感に優れたサインとしても知られています。
五感を味わうためにマイペースであるが、堅実で誠実な傾向。
軽やかな風サインと一見すると反目するところがあるようにも映る。
官能的、五感的、物質的であること、というように
「触れる美」というところに重きを置きます。
その結果として、自分の五感からくる心地よいものを身につけて飾る、
というところでの美的表現を果たします。
牡牛座が「私」にベクトルが向かうことから
「自分のペースと五感」を基準にした美的感覚を持っていると言えるでしょう。
安定した現状維持を通じて「平和」を死守しようとします。
地の不動サインであることからも
不変不動、美的状況の維持、安定させることで快感を得る、
というニュアンスで金星を使っていきます。
守る・蓄える・安心させると言った具合に。
天秤座について

サイン番号:7(繋がり、距離感)
エレメント:風
区分:活動宮
タロット:11正義
ルーラー(最も相性が良い):金星
エクザルテーション(相性が良い):土星
フォール(相性が悪い):太陽
デトリメント(最も相性が悪い):火星
対する天秤座としては社会に出るサインで、ベクトルが「あなたたち」に向かいます。
そのため他者によく見られるのを意識してバランスの整った美しさ、
というのを往々に意識していきます。
上下左右のバランスが崩れていないか?みたいな、バランスの取れた造形美を好みます。
社交的な性質から言って、人前に出ることが多いサイン。
「目の前の人と対等であろうとする」平等意識の強さが根底にあります。
お金に糸目をつけずに、見栄を張る部分はあるかもしれません。
自分が美しくあろうとするのも対人関係を良好にするため。
天秤座の金星の使い方としては、対人調和を持って平和を築こうとします。
洗練された美意識があり、「見せる美」としてのあり方。
整える・交渉する・そのための印象を整える、と言った具合。
「見た目に映える美」を追求するでしょう。
牡牛座と天秤座の相互の学び

牡牛座と天秤座というのは、一般的には相性が良くも悪くもない間柄。
「関わりを持ちにくい」ところで、理解に時間がかかるところ。
さっきも述べましたが、クインカンクスというマイナーなハードアスペクトなので。
モードやエレメントの共通項がなく、関心を持ちにくいところ。
「無関係なのに妙に気になる、噛み合わないけど目が離せない」
というニュアンスにもなりやすいところでもあります。
牡牛座と天秤座は、お互いの価値観や美意識を持ち寄っても、
モードもサインも違うわけですから、そもそも出発点が違うのです。
だからこそ「なんでその美意識なの?」「なんでそこで譲るの?」
という違和感が生じる傾向もあるのではと見ます。
牡牛座から見ると「天秤は人目を気にしすぎ」、
天秤座から見ると「牡牛は自己完結すぎて非社交的」と映ることも。
軽やかでともすればモラルを失しがちな天秤座。
両者とも感覚的でありながら理知的な性質もあるため、
時間をかければ互いの「美に対する論理」を学び合うことができるでしょう。
牡牛座からすると人から見られる美、見せる美を知ることで
美を通して自分の世界を広げることを天秤座から学び、
天秤座からすると人の目を気にしすぎていたことから
自分の感覚を大事にすることによる美的感覚を牡牛座から学べるでしょう。
太陽と月でこれらの組み合わせがあったら?
美的センス、感覚というものに優れたものを発揮するのが考えられる組み合わせ。
どちらかが社会、どちらかが個人の領域の組み合わせなので
建前と本音のギャップが大きく異なるかも。
いずれにしても極めて洗練された外見・マナー・感覚的魅力が出やすいです。
天秤座が人間関係の中での見え方やバランス感覚を意識。
牡牛座が実際に美的センスを実体化(衣食住、質感)として保とうとする。
この組み合わせは、美意識が内外に統合されることを求めるため、
アート・ファッション・建築・プロデュース業などに適性がありそうな感じ。
外的には穏やかに見えても、内面では強烈なスタイルと信念を持つ人が多いのも特徴で
そのために言葉や態度の洗練度が高くなる傾向もあるのでは。
太陽牡牛座:月天秤座
秋元康さん、美輪明宏さん、工藤公康さんなど。
→守る力(牡牛)と魅せる力(天秤)の融合。美的な戦略性に優れ、プロデュース力が際立つ。
太陽天秤座:月牡牛座
滝川クリステルさん、小久保監督など。
→社会の中での調和的な在り方(天秤)と、確かな実感・感覚(牡牛)の結合。見た目と中身の両立型美意識。
小久保監督は就任時に「美しさ」を大事にするよう訓示を出していたように
単なる感覚的な美ではなく、スタイル・流儀・筋の通った美学として機能している、
というのを窺わせます。
総括

すぐ理解し合えるような関係ではないが、美的パートナーシップとしては優れたものを感じます。
牡牛座の「守ろうとする美」「自分が心地良い美」「静的な安心」
天秤座の「見せる美」「対人関係において協調性を持たせる美」「動的なバランス」
なのかの違いがあり、美的哲学が大きく異なるが
互いに自分に無い哲学があるので、深いところで刺激を与えるので無いでしょうか。
分かり合える点が見づらいからこそ補完しうる関係とも言えるので無いでしょうか。