「基盤」たる「月」を癒すことが現実解消の早道。

ある日、ヒーリングとカウンセリング業務をなさっている方のセッションをしたことがあります。
僕からするとヒーリングとカウンセリングの合わせ技というのは
とても良い取り合わせだと思っています。

傷を癒やしための意識づけをヒーリングが助け
具代的にどうやって傷の修復をするかというアプローチをカウンセリングで行う。

これほど良い取り合わせはないといえよう。

私が思う中でも最も強力な取り合わせと言える。
カウンセリングはヒーリングのコンセプトとマッチングしているし、
ヒーリングを最大限に活用できるからです。

心の傷があるからこそ、何度もその傷を解消させようと
同じようなことが立て続けに起きるのです。

どのようにすれば「癒し」が促進するか?
ここでは「月」に着目していきます。

「安心安全の基盤」の「月」に揺らぎがあると、現実が揺らぐ

月

月を読み解くのが一番難しい、と言うのは私のアストロロジーの師匠の言です。
確かに月は移ろうもので、日々同じ感情を感じることはない。
気持ちが安定しないのは月が毎日移ろうから。

月は1日に12度動くので、およそ28日で全サインを一周するのです。

マンデン占星術でも何かが起きた時は大体月の配置を見られることが多いのはそのせい。
大体の惑星は大まかな配置は固まっているが、月だけは日々縦横無尽に動くからです。

さて、本当の自分を取り戻すと言えば聞こえは良いが
それがすぐにできれば苦労はしない。

人間の人格のベースは「月」であると言われています。

「太陽」というのは自分の人生の生きる方向性ですが、
休みなくそこに対して突っ走るのは不可能に近い。

「太陽」は「月」が安心して戻れる場所だからこそ輝く、と言って良いでしょう。
「太陽」を目指せ、じゃない。月の修復が最優先となるのです。

「月」というのは「その人の日常生活」を指す場所。

どんな音楽を聴くのが心地よくて、
どんな服を着ているのが心地よくて、
どんな趣味が良くて、どんな家、

そして、どんなシチュエーションだと落ち着くか?

僕が「月」を癒したのはヒーリングでもあったんだけど、一番大きかったのは
カウンセリングでのセルフイニシエーションでした。

毎日毎日自分の心の反応に対して向き合って。
そのことの繰り返しで、辛い記憶を二度と引き起こさせないように癒し切ったのです。

「月」という、毎日一定でないもの。

月

月は自分が落ち着ける場所、日常生活を示すことから、
惑星の中でも太陽に並ぶ主要天体であるとされます。

この月のご機嫌をとるのが日常を切り抜ける鍵でもあり、要するに趣味というやつです。

どういう趣味で落ち着かせられるかというのは月星座に示されていることです。
例えば蠍座だったら人に言えないようなアングラなジャンルとか?

血にまつわるサインなので闘いにまつわるものもかも。
思えば民族紛争を題材にしたゲームが昔好きでした。

あまり大人数でいることを好まず心許せる限られた人といると落ち着く、
気を許せる人がいなければ1人でいたほうがマシと思うかもしれない。

社会の場に出るサインであるので、何かと社会の場に出たり協調性はある方かも。

自分の心地よい服とかそういうのも見れるのも月星座。
衣食住というのも日常生活の範疇であるから。

ライフサイクルもプログレスの月で見たりするから、月の見方は本当に大事です。
月にアスペクトかかると気分が変わったり、日常生活に影響がでます。

トランスサタニアンが絡むと結構しんどくなってくることもあるだろう、
運行が遅いのでスローに日常生活を変えざるを得なくなったり、迷いが生じたりします。

2025年は天王星が双子座になるので、柔軟サインの初期の度数だと結構な影響になります。

個人天体でトランスサタニアンとか影響力の強い天体に絡まれると
大きく動かなくてはならないきつさがあるが、とりわけ月が一番分かりやすい影響を受けると言えるでしょう。
何度も言うように月は日常生活を示すし、自分が安心できる心の拠り所を示すので。

普段の人が見せている感情というのは月星座によるもの。
そこを大きく変えねばならないというところがあります。

人によっては住む場所を変えるような、
ライフスタイルにまつわるところを変えなければならなかったりするでしょう。

そのような「日常生活」を示す月は、占星術において重要な要素であることがわかるでしょう。

「月」が「イェソド(基盤)」たる所以。

月

月は生命の樹でいう「イェソド(基盤)」に相当します。
日常生活という基盤があって、他の惑星を「月」を通して表現したり
「太陽」がしっかり輝くための土台になれるのです。

月というのは一度感じた感情を二度と感じさせないために
消化し切るまで同じようなシチュエーションを延々と繰り出してくる。

今の会社が酷いからと言って転職して楽になるかと言えばそうはならないのは、
こうした月のロジックがあるから。

自分の中のシャドウというのは必ずどんな人にも存在するもの。
それがブラックムーンリリスで表される部分でもある。

二度と起こさせず、本来の魅力に気づかせるためにリリスは機能していると言えるでしょう。
太陽の活動に対して月という「戻るべき場所」が基盤になるという対比です。

カバラで月に相応するのが「イェソド(基盤)」であることからもそれは言えます。

月は基盤である。その基盤がガタガタだと落ち着けるものも落ち着けない。
普段から騙し騙し生きていると、仮面の上にまたさらに仮面を上乗せすることになる。

戻るべき場所であり、自分の家の様相でもある。家と会社を往復する例えを
家を「月」、会社を「太陽」とするなら、会社でストレスを溜めて帰ってきて、
帰って自らを落ち着けるはずの家で落ち着けないなら、どうなると思う?推して知るべしだろう。
落ち着くべき場所が汚部屋であれば、そりゃ仕事も上手くいかないだろう。

故に基盤の修復がとても大事になる。

「月」が「母親」を示すことから

月

月という安心安全を示す感情が育つのは0〜7歳のことです。
その間に人間の基本的感情が育成されます。

大人になって何かしら感情的な反応をしたとしたら、
その幼年期の感情をそのまま引っ張りだしているだけ。
つまり子供の感情のまま、年齢が大人になっただけ、と言えばそうなのだ。

子供の頃に作った感情で自動応答しているだけにすぎない。
月が示すのは女性性、受容性、そして「母親」。

つまりここから言えるのは、人の感情のベースというのは
母親との関係性が作り出したもの、ということ。
生まれてから一番近くにいる大人が誰かで言えば、大体の場合は母親になるだろう。

母親との関係性は、おおよその人間が避けては通れないもの。
月のアスペクトが損傷していると、幼少期の母親との関係性に大きな歪みがあるのが窺えるところ。

現実で辛いことが起きているとしたならば、
母親との関係性の歪みが生み出したカルマとも言えるでしょう。

私はカウンセリングサービスを受けたとき、
人間関係のつまづきの要因は母親との関係性だと言われました。

だから現実が辛いとするならば、母親との関係性によりを戻さねばならぬ。
母親との関係性でズタズタになってしまった月を修復せねばならない。

総括

月(moon)

母親との関係性で満たされないものは一つや二つ、誰しも必ずあるのでないでしょうか。

親も完璧ではない、子供に対して完璧に振る舞えることはないし
その親も、またその親からの躾を従順に守って生きてカルマを背負っている。

満たされないそれを「誰か」で補おうとして失敗するからカオスになる。
満たされない感情の解放がカルマ解消のカギなのです。

いきなり「本当の自分」を見ようとするのはミスリード。
まずは「月」を満たすこと。癒すこと。満たされなかったものを解放すること。

満たされなかった感情を満たそうとするために間違ったことをやめること。
「本当の自分」はそこからでいい。

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