年齢ごとにおいて、それぞれの惑星が発達する年代があります。
月から始まって冥王星に至るまで
公転周期の早い順に、個人個人の惑星力が形成されゆくのです。
その年齢域に至って、ようやく自分の持つ惑星が育成されるということですね。
それぞれの年代でどのように過ごせば良いのか?
それぞれの年齢域で見ていきましょう。
もくじ
月

発達年齢域:0〜7歳
いわゆる幼少期に、基本的人格を形成します。
ここで自分の心地よいもの、趣味と言ったものの、
基本的な生活様式のベースが作られます。
「月」が「母親」を示す惑星なので、母親の影響が特に強いです。
この頃の子供は、あたかも自分の母親をコピーアンドペーストしたような人格になります。
月のアスペクトの良し悪しで母親との関係性が伺えてきます。
大人になって快・不快を感じた時、
幼少期に作られた人格をベースにした自動反応が起きます。
その反応は、母親との関係性から生まれたものです。
もし大人になって、何か起きた時の反応が悪いとしたら
「母親との関係性における心の傷を癒す」ことが大事。
幼少期だとまだ「水星」の力が示す知的興味は形成されず、
それは次のフェーズになります。
「月」においては「自分は何をすると心地よいのか」という
自分の感情が戻ってくる場所を理解しましょう。
水星

発達年齢域:8〜15歳
人が生まれて、行動の始まりを示す時期。
自分の知的興味やコミュニケーションスタイルが磨かれます。
この時期の人というのは言語を学び、
表現方法を水星サインに基づいて定着させます。
他者とのコミュニケーションの基礎をここで学びます。
文系か理系か、文化系かスポーツ系か、といった具合に
興味のあるジャンルが分かれ、興味を持ったものに対しての知性を追求します。
興味のあるジャンルは水星とアスペクトを形成した惑星によります。
土星であれば歴史、金星であれば美容や芸術など。
アスペクトがなければ平均的になりがち。
この年代において人は母親から離れ、学校という組織に放り込まれます。
感情の赴くままに活動していた時期でなく、
学校という組織だった場所での立ち回りを余儀なくされます。
そのため月と水星の相性が悪いと、感情と知的興味の乖離が起きて
不登校といった事態もあり得るでしょう。
しかしどの時代においても、不登校自体は別に問題ではないので
月の示す興味の方向性と、知性の紐付けが大事なんだ、
と覚えておけば良いでしょう。
金星

発達年齢域:16〜25歳
この金星期は、いわゆる思春期と言われる時期が含まれます。
自分の好みを形成したり、興味の範囲を広げる時期です。
新しいものに対しての興味が生まれるので
幼少期に興味を示した「心地よいもの」を刷新する時期でもあります。
月が「過去」を示すなら金星は「未来」。
感情が豊かになり自分にとっての「生きる楽しみ」が創出されます。
金星が示すように「恋愛」も含まれます。
異性に自分をよく見せるための「美意識」がより強化されます。
女性原理であるがゆえに、男性には少々理解に難しい側面もあります。
ルッキズムとでも言えばいいかな?
男女関わらず金星がハードアスペクトだと、自分の金星に向き合うのが辛いかも。
これによってモテ非モテが別れる辛い時期になるかもしれません。
女性性を育む大事な時期でもありますが
人によっては容姿に見劣りしてしまうことで
コンプレックスを形成しがちな時期。
しかしこれ以降の年齢域でも、自分の中での「善と美」を取り戻せば
金星が開花するので決して諦めないでください。
太陽

発達年齢域:26〜35歳
アラサー年代以降は、ようやく「自分の人生の使命」のための活動が活発化します。
年齢帯を見ればわかるように
実は大学生の就活時期では人生の目標というのを見出しにくいですから
この年代における転職やキャリアチェンジもやむを得ません。
この時期になって自分の人生の目標のために、さまざまな動きがあります。
太陽期において大事なイベントが「サターンリターン」。
これまで自分が30余年間積み上げてきた土台が崩される苦難の時期。
この時になってようやく
「自分は自分の太陽でなく、誰かの太陽で生きてきた」ことに気付かされるでしょう。
「自分の太陽とは何か?」というのを今一度認識するチャンスです。
また、金星が女性原理であるが故に、男性原理の太陽を追い求めるのは
女性にとって少々苦難を強いられるかもしれません。
いわゆる結婚適齢期に結婚して太陽を配偶者に丸投げして
人生後期で後悔して離婚、というケースが
散見されることからもそれが伺えます。
なぜなら金星は女性原理で、女性にとって心地よい原理であるから
美や愛をできる限り長く追い求めていたい、というのがある。
この年齢期でやらなかったことを必ずどこかでやらされます。
決して「自分の太陽」から目を背けないでください。
この時期のテーマは「自分とは何か」です。
火星

発達年齢域:36〜45歳
太陽期で発達させた「自分のゴール」を形にすべく、行動が活発になる時期です。
「若い頃は積極性に欠けていたが
歳をとるにつれて果敢になってきた」としたら
それは火星期に突入して火星を意識できるようになったからです。
ここでは対外的な振る舞い方も形成されていきます。
自分の事業や生きる目的を他者にアピールしたりするでしょう。
行き過ぎたりピンチになったり、そういった経験が目白押しですが
そのことによって火星力のいい塩梅さ加減を学んでいくのです。
火星力を鍛えましょう。逆に、この年代にならないと、
火星力と言うものをあまり意識しないかも。
あとでリカバリもできますがこの時期に抑圧してしまうと、
人生後期で辛くなってきます。
悪い形で暴発しないようにするためには、人生のゴールのために火星力を使うこと。
この時期は「中年の危機」がやってきます。
天王星、冥王星がハードアスペクトを作るので
それに対して火星力を使って乗り切っていきます。
この危機さえ乗り切れば、鋼の意志と行動力を手にすることが叶いましょう。
木星

発達年齢域:46〜55歳
この年代では活発に活動していた火星期から、おおらかな木星期に入ります。
自分や他者に対しての受容の心というのが大きくなります。
これまでの自分や他人を許せるようになったり
自分の善の意識、精神性を拡大していく時期。
フランクに見知らぬ人に話しかけたり、
年相応のおおらかさが生まれてきます。
この時期になってようやくネイタルチャートの自分の木星を生かす、
といったことができるでしょう。
ネイタルにおける木星を生かすには
この時期まで待つ人が多いというのも考え所。
土星

発達年齢域:56〜70歳
社会においての自己実現を果たしていく年代。
自分の人生においての「最終ゴールのイメージ」というのは土星が担います。
木星期でおおらかになって風呂敷広げすぎたものを
収縮する時期でもあります。
この年代になって「自分が本当に成し遂げたいことをなせる」
といったことが見えてくるでしょう。
アラカン世代になって、第二次サターンリターンがくる年代でもあります。
ゴール達成の前に、これまで培ったものがまた破壊されゆく
ハードなシーズンがやってきます。
定年退職が見えてきたり、今までの仕事をひと段落させられるのもこの時期。
太陽期と違って、土星の力を使うことが大事になってきます。
最終目的地はどこなのか?
「自分の土星」をはっきりさせること。
目的はタロットにおける「世界」です。
天王星

発達年齢域:71〜84歳
これまでの常識を疑い、新たな視点で見ることが求められます。
「物質世界的視点」で見る土星と違って天王星は「宇宙的視点」から物事を見ます。
これまで「当たり前」と思っていたことが
「宇宙的視点」からは「おかしい」と見えるはず。
定年退職などで社会の義務から解放され、自由になるのがこの時期。
本来の天王星力を生かした独創性、自由力を活かしていきましょう。
枠組みから解き放たれるという意味で
この年代でのブレイクも考えられます。
海王星

発達年齢域:85歳〜人生が終わるまで
海王星はイマジネーションの星で、「引退」「隠遁」といったことも示します。
おそらくこの段階の年代になれば一線を退き
病院生活や隠遁状態になっているでしょう。
個人のエネルギーを超えた集団的な心理エネルギーを発達させます。
自分の想像力を活かして、現実と理想の境界線を溶かす。
どちらかというと表舞台に顔を出さず、死後まで自分と向き合い、
霊魂の世界に旅立った後どうするかという段取りを考えるのが
この年代と言えるでしょう。
しかしこの年代からブレイク、あるいはリブレイクする人もいるかもしれません。
20世紀後半にお茶の間で台頭したきんさんぎんさん、
先日100歳で逝去されたヘンリー・キッシンジャー氏あたり良い例です。
ブレイクのきっかけを掴めるかどうかで言えば
人生における第三次サターンリターンがあるので、そこをどうするかが鍵でしょう。
現在第三次サタリタにぶち当たっている人で言えば
登山家の三浦雄一郎さんとかでしょうか。
冥王星

発達年齢域:死後
冥王星をどうやってこの年齢域でうまく使うか??
死後の世界なのでコメントのしようがありません。
ここにきてようやく「霊魂の世界」になります。
私たちが生まれてきて、そして死ぬ。
物質世界のカルマを消化するにおいて
ようやく肉体がお役御免になったこの段階で
自分の冥王星を発達させる、ということになります。
強いていえば人生が終わるまでにカルマを抱えないよう
生前においてとにかく「奉仕」に徹することでしょうか。
ここでのカルマがまた来世に引き継がれうることも考えられます。
次に肉体を得るまでが、冥王星を発達させる年齢域と言えるでしょう。